疎遠な親族がいるご家庭で家族信託を行ったケース
お客様のご状況
三重県に住むAさんのからのご相談です。
家族信託について前々から考えていらしたとのこと、地元の士業事務所にご相談されていましたがなかなか進まず、1年が経過してしまいました。
そこで、地元の金融機関である百五銀行さまからのご紹介で、当事務所にご相談しにいらっしゃいました。
ご家族構成
・母(Aさん)
・長男、長女
・長男嫁、長男子供
ご資産の状況
・ご自宅(土地・建物)
・預貯金
ご相談内容・課題
お父さまは既に他界されていて、Aさんご自身の認知症対策としてご相談しに来てくださいました。
お悩みは、不動産は息子に渡したいが、お金は息子・娘とで均等に分けるようにしたい。ところが、長女と長年疎遠になっているのでどうしようかと…ということでした。
一度、不動産会社とご訪問し、その後、単独でご訪問すると家族信託の手続きを決意してくださいました。
また、疎遠になっている娘さまには担当者が娘さんがいる大阪まで直接同伴させていただき、無事承諾を得ることができました。
さらに、公証役場(名古屋)までご家族の引率も行わせていただきました。
家族信託の設計
土地、建物(アパート等)を全て家族信託(債務控除を受けられるように連続型)いたしました。
また、将来、お金は協議して息子、娘で決めることになりましたが決まらなければ均等に分割することになりました。
・委託者:母
・第一受益者:母
・第一受託者:長男
・第二受益者:長男
今回は、当ステーション(ファミリアグループ)と提携をさせていただいている百五銀行様で信託口口座を開設し、金銭の分別管理を行うこととしました。
家族信託によって実現したこと
担当者の丁寧な対応によって、疎遠だった娘さんから承諾を得ることができました。それによって1年間も止まっていた家族信託が進み、無事に締結まですることができました。
認知症になるリスクを考えると1年間も停滞していたのはとても危ない状況だったかと思います。認知症になってしまえば信託契約を結ぶのはかなり難しくなってしまいますので、ご相談はお早めにするべきかと思います。